Memo on the Electron #4 - 再生産する

ここでは、カテゴリーフォルダ内のファイルをどんどん統合、洗練させてひとつにまとめていきます。

Dustフォルダの作成

再生産のため、不要になったファイルを定期的にカテゴリーフォルダから取り除く必要があります。不要になったファイルはカテゴリーフォルダにおけるノイズとなり、再生産を妨げるからです。
その不要になったファイルを入れるためのフォルダを、Dustフォルダと呼びます。あらかじめ、用意しておきましょう。
まず、Dustという名前でフォルダを作成します。その下に、各々のカテゴリーフォルダに対応するフォルダを作成します。ここに、各々のカテゴリーフォルダから、定期的に不要になったファイルが移動してくることになります。
このフォルダへのファイル移動は、前回と同様に、fenrirを用いて行います。

Dust
 ├ MoE
 ├ ソフトウェア
 ├ FPS
 └ プログラム

核を作る作業−PC上での統合

イデアメモをひとつにまとめた文書は、カテゴリーフォルダ内のメモをPPxの連動ビューで閲覧しながら作成します。前回の記事を参考にしてやってみてください。また、MakeComment.jsを実行してタイトル表示にしておく方がいいと思います。
ひとつにまとめるには、核となるメモを探し、それを元に複数のメモを一つの文章に組み立てていくのが早いです。
文章がうまくまとまらない場合は、複数のメモをコピペしてつなげるという仕方でもいいです。なんとなくでも、どちらの文章が順序として先になるかを意識しながら文章を作っていきましょう。
ある程度形になったら、おおざっぱな区分を行います。似たような内容のもの同士が並ぶように文章を入れ替え、項目で区切ったりしてみましょう。文章の校正は後で行うので、論理的な順序が適当でも構いません。まとまりそうもないメモは、無理にまとめたりせずそのままにしておいてください。
複数のメモをただまとめることだけを心がける、というのがここでのポイントです。

まとめ文書の作成に用いたファイルは、すぐにfenrirでDustフォルダに移動します。
そのため、二度とそれら元のファイルを参照する必要がないように、不要だと判断して削ったのにしろ、文章を加えたのにしろ簡潔な内容に言い換えたにしろ、まとめ文書は、参考にしたメモに書かれたこと全てを含んだものである必要があります。

ここで作成したまとめ文書は、カテゴリーフォルダ内の他のファイルと同様に、howmの書式で保存します。アイデアを打ち込む過程と同様に作成し、後でTempフォルダからカテゴリーフォルダに移動するのでもいいですし、核となるファイルをまとめ文書用のファイルにして、そこに書き込んでいくのもいいでしょう。

文章を磨いていく作業−プリントを用いる

次に、まとめ文書の文章そのものの整理をします。

まず、まとめ文書をプリントアウトします。それを、ざっと見渡します。そして、前後関係がおかしいものを、適切な位置に動かします。矢印などの指示を書き込むのがいいでしょう。
次に、不要な文章を取り除いていきます。無駄な文章、重複している文章には取消線を引きましょう。できるだけ、簡潔な文章になるよう心がけます。無くても意味が通じる箇所、わかりにくい文章、別の箇所で説明していること、文書の構造として別に無くてもいいもの、そういうのは全て、切っていきます。
文章の修正をしていて新しく思いついたことがあれば、それを余白に書き出します。もし、その文章を文書全体のどこに挿入すればいいかがぱっと分かるのなら、書き込みから挿入の矢印を書き足します。余白が無い場合は、それを計算用紙に書き出してもいいです。
また、誤字の修正、言葉の補いもこの過程で行います。

つまり、ここでは付け足し、整理、削ぎ落とし等の文章修正のための複数の作業を分離して、それを順番にこなしているわけです。

再び入力する過程

先の過程で、二つのものができているはずです。文章が修正されたプリントと、余白か計算用紙に書き込まれた新しいアイデアメモですね。これらを、再びデータとして打ち込みます。

プリントの修正の反映

まずは、プリントの元のデータをエディタで開きます。このファイルに、プリントに書き込まれた修正箇所を反映させていきます。
プリントをブックスタンドに置き、プリントに書き込まれた指示に従って修正を行います。場所を入れ替える指示がプリントに書き込まれているものは、入れ替えを。削除線があるものは削除を。書き加えがあるものは書き加えをします。このようにしてプリントの書き込みを全て反映させます。
反映させ終わったら、このプリントはゴミ箱に捨てます。

もし、変更箇所が多く、変更前のデータも一応残しておきたいという場合は、元データを複製し、バージョン違いのファイルを作って、それを修正します。この場合、元データの方はDustフォルダに捨て、カテゴリーフォルダには修正したデータのみが残るようにしましょう。

イデアメモの打ち込み

プリントの余白に打ち込まれたメモ、あるいは新しく計算用紙に書き込んだものについては、アイデアを打ち込む過程と同様の仕方で打ち込みます。そしてここで作成したメモは、再びカテゴリーフォルダに移動し、他のメモと統合されることになります。
もし、すぐにその内容をまとめ文書に付け足すことができるのであれば、この過程を経ず直接まとめ文書に書き加えましょう。

同じ過程の繰り返し

この過程を繰り返していきます。

カテゴリーフォルダ内のファイルをまとめるときには、まとめ文書であろうが、アイデアメモであろうがそのメモが作られた過程は気にせず、どんどんまとめていきましょう。時には、今までひとつにまとめていたものを、二つに分離したりということもあるかもしれません。

そして、そのようにして出来た文書が長文で、全体像が把握しにくいという場合にはプリントアウトして、文章の修正を行います。

そのようにしているうちに、だんだんそこに書いてあるメモ同士の関係が見えてくるはずです。今まで統合できずにそのままにしていたメモも、他のメモとの関係がはっきりして統合できるようになるでしょう。

これを繰り返していると、だんだんと変更する点、すなわちプリントに書き込むことが少なくなってくるはずです。

フォルダ単位でみるならば、

  1. メモが増える
  2. 少数にまとまる
  3. 考察によって、また新しい曖昧な箇所に関するメモが増える

という過程を繰り返すことになります。
問題として考察すべき曖昧な箇所が無くなるまでこの作業を行います。最終的には、カテゴリーフォルダ内のファイルは一つか数個にまとまるでしょう。