計算用紙を使う理由
大枠
知的生産術の進む段階は三つあると思います。
- どうやってメモをためるか
- ためたメモをどう活用するか
- どうやってまとめるか
MoEで言えば、それぞれ
に対応しています。
以前、私は1を追求していて、その結果計算用紙の利用に落ち着いています。一般に知的生産術として追求されているのも、この分野ではないかと。一度、それについて整理します。
ちなみに、MoEでポイントにしているのは基本的に2ですね。今は、2だけでは不十分だと感じ、こっそりと3を取り組んだりしてます。
データ化の必要性
メモは最終的にはデータ化される必要があります。アナログだと、メモの扱っている事柄やメモの量が増えたときに対応できないからです。
ためたアイデアを用いて再生産をするとき、メモはできるだけ操作がしやすいほうがいい。編集、検索、移動、そういったことが紙だと手間がかかるのです。
二つの可能性
従って、メモをためるときに考えられる方法は
- 最初からデータで入力する
- あとでデータ化する
の二つ。
最初からデータで、というのは思いついたらネットブックなり何なりで直接打ち込むと言うこと。あとで、というのは一度紙にアイデアを書いてのちに、それを打ち込むということ。
手間という点では前者がベストですが、両者は、結局は併存することになると思います。紙とペンという組み合わせが、どこでもメモがとれる、という点で優れているからです。
というわけで、アナログをデータ化するまでのプロセスや、最初にアイデアを書き付けるには何がツールとして適切かを詰めておく必要があります。
計算用紙へ
私がこの用途に使っているのは、計算用紙です。
これを普段持ち歩き、適宜書き込み。そして、自分の部屋に戻ったら書き込みをした分だけを破り取り、それをスタッキングトレーに入れます。
あとは、そこから適宜打ち込みデータ化、打ち込んだ計算用紙は捨てるということをしています。
私は、最初は手帳をこの用途に用いていました。けれども、一年間くらい試した後、計算用紙に乗り換えます。
計算用紙を用いている理由は、それがひとつの箇所にまとまっており、かつそれをあとでバラバラにすることができるから。順に見ていきましょう。
ポイントその1−メモが集中している
メモは、紛失防止のために一カ所に集中している方がいい。バラバラだと、必ず無くすからです。『超』整理法でもそうしているし、京大カードを使う方法でも、パースに入れるなりクリップでまとめるなりしてます。ここまでは、先人の方法がそのまま使える地点。
ポイントその2−バラバラになる
そのうえで、PCへの打ち込みを前提とした場合、別の要素を考慮しなければならなくなります。それが、元のメモの束から、すでに書いたメモをバラバラに切り離せることです。そうすれば、複数あるメモを打ち込む際、打ち込む順序が時系列に規定されずにすむからです。端的に、メモをバラバラにためれて、時間差で処理できるということですね。
アイデアを打ち込むという事自体は作業であり、ページの一から順に打ち込もうと機械的にやろうとしても破綻します。その時々の問題関心に従ったもののみを、打ち込めたほうがいい。
もし、これを無理にノートでやろうとした場合、打ち込んだ箇所に印を付けて、ということになります。けれども、ノートが複数にまたがったり、あるいは古い処理し切れていないノートが出てきたりすると、破綻する。古いノートをめくり、まだ打ち込んでいない箇所があるかどうか、を探すのは大変ですね。
ポイントその3−打ち込んだかどうかすぐに判別できる
PCで打ち込むことを前提にした場合、紙のメモというのはあくまで一時的にアイデアを書き留めておくものです。だから、打ち込まれたかどうかがすぐに判別できるような仕組みがいります。
そのためにも、バラバラにできるほうが都合がいい。これなら、打ち込んだものはすぐに捨てる、というだけでいいからです。
ポイントその4−常に新しいページ
書き込んだ箇所を破ることで、常に新しいページから始められ、栞がいらない
書くことをストレスに感じない状況を作り出す、という点でも案外重要です。いつも白紙で始められるから、それまでに何を書いたか、を意識することがない。
買うときのポイント
私は無印良品のを使っています。理由は、近所のコンビニで売っているからです。使い切っても、気づいたらすぐに補充できるので便利です。
他のポイントとしては、安さや紙質のチープさ、とかでしょうか。
書き込むときのポイント
日付
計算用紙に限ったことではありませんが、メモには必ず日付を入れるようにしましょう。日付がないと、ある程度メモが古くなったとき、全く使い物にならなくなります。
字
適当でいいです。カードのように、メモを保存してあとで利用しよう、という場合にはきれいな字で書く必要がありますが、ここでは一時的にアイデアを書き留める用途なので、打ち込むときに読めればそれでかまいません。
項目との対応性
一枚一項目にこだわる必要はありません。異なる項目であっても、同じページに書いていっても問題ないです。